お袋との生活 その4。

皆さん、こんにちわー。

地元医大に、紹介状を書いて頂き、診察に出かけました。

今度の先生は、余り脳神経外科の先生らしくないと言うか…、お若い、ドラマなど出てくる天才医師と言った感じのイメージで、一寸、驚いた事を覚えています。

最初は、お袋と私達夫婦と先生で話をしましたが、後に先生とお袋、そして、最後に先生が私に説明をしてくれました。その折りに別の医大でこんな事が有ったと、小さい診察室で起こった状況をしますと、“普通に診察室に入ってくる足取りで変化は読み取れますよ”と仰って頂き、安心してお任せが出来る気持ちになりました。

大きな手術をする前に、タップ・テスト(背骨から髄液を抜くので痛いらしく)と言う予備診断の様な事をして、その結果を待ちましょうと言う事になり、2週間の入院予約を取る事にします。

妹が亡くなって、半年ほど、この時点では、失禁などの症状は有りますが、それは日常いつもでは無く、会話も、日常生活歩行も問題は有りませんでした。

大きな病院では有りますが、お袋自身としては、車椅子など使わなくても、診察室迄歩けると言う意思が感じられました。

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丁度この時、コロナ過で有って、病院も少しピリピリした感じが伝わって来ます。入り口では、問診と検温に長い列が出来て、平常時とは違うのだと肌で感じ取れました。

2週間経って、テストの結果を、聞きに行きました。歩行等に改善が見られるかを観察しましたが、大きな変化が見られなかったとの事です。

テストで良いが結果が出なくても、本人の強い意志が有れば、手術して良い方向になる事も有るが、年齢的な事(当時82歳)、本人が手術望まない事を考えると、精神科の方でゆっくり認知症の治療をした方が良いでしょう、と言う結論を頂きます。

私自身としては、手術をして良くなる事に期待感が有ったので進行するしかない認知症を考えると、少し残念な気持ちになりましたが、下を向いているばかりではいけません、一旦、精神科の予約を取って、自宅に帰って参りました。

10日程して、精神科を受診しました。入り口に警備員さんも居て、車椅子も貸して頂け、有難い限りです。お袋は、自分で歩けると言っておりましたが、折角貸してくれるのだから、利用したら…と言って乗って貰い、待合迄着きました。流石、医大、沢山の人が待っていて、それでも、時間予約で来たのでまぁまあ呼ばれるだろうと、考えていましたが、自身の父親の介護をしている妻に言わせると病院での待ち時間は付き物だそうで‥‥‥。予定の診察予約時間から1時間が過ぎた頃、車椅子の上でお袋の体が、段々、前屈姿勢になり、しんどいから帰りたいと言い出しました。取り急ぎ、受付に行き事情を説明すると、別室のソファーで横になれると案内してくれたので、そちらで、待つ事にします。

更に、30分程時間が経過して、やっと、お会い出来た先生は、お優しい感じのする方でした。色々話を聞いてくれて、最後に私にだけ、説明をしてくれました。病名はアルツハイマー型認知症、これから、色々と変化してくるお袋との生活の始まりです。1か月に1回程度来て経過を見せて下さいと言われ、次の予約をし、病気の進行を遅らせる薬を処方して頂き、帰って来ました。

この時点では、お袋自身に一人暮らしを続行すると言う強い意欲が有りました。

ですから、病院の診察が有る週は、我々と一緒に住んで、無い週は一人暮らしと1か月を大体半分に分けていました。2重生活で非常に、面倒臭いやり方ですが、そうしないと、病院の受診すら行かないと言い出しかねませんでした。

アルツハイマー型認知症、病名は知られていますが、かかった本人は、自覚が殆どなく、自分は健康体で、少し物忘れが有る位に感じている所が、周囲との格差となり、接し方の一番難しい所だと感じます。

薬も、沢山、処方されるのですが、本人が病気にかかっている意識が有りませんから、我々といる時は、ケアーが出来ても、一人暮らしになると、病気では無いのだからと、飲まなかったりして、薬が沢山余る様になったりしました。 1か月程は、2重生活をしましたが、薬の事や客観的に見るお袋の生活能力を考えると、日常の中にも沢山の危険が有り、ケアーマネジャーさんとも相談し、デイサービスと言う日常生活支援に行って貰い、少しでも気分展開してみたらどうかとチャレンジする事にします。これも、長い一人暮らしで、コミュ障気味のお袋は嫌がっておりましたが、県外生活で友人も一人もおらず、もしかしたら、仲良くなれる方がいるかもしれないし、嫌だったらすぐに帰って来て良いからと、何とか説得して、行って貰う様にしました。

朝、お迎えが来て、連れて行ってくれるのですが、この時期は、未だ、自室のベッドから車まで歩いて行けたのです。何回か行ってみると、少し慣れて来た様で、お友達は出来なかったですが、介護士の方がやさしく接してくれて、“〇〇さんが、色々、お世話をしてくれる”と妻との会話に出ている様で、流石は、プロフェショナルだと感じます。

このまま、まぁまぁこんな感じで、行ってくれると良いなと思っていた時期でした。

次号に続きます。

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