犬を飼い始めた話。その2。

連れて帰ったシベリアンハスキー子犬は、女の子。

まだまだ、両方の手のひらに乗るような大きさで、兄妹犬の中でも、しっぽをかじられる様な大人しい存在だった様に、連れて帰っても、小さく隅っこに居た気がします。

犬を飼いたいと言う気持ちは有ったものの、格別、準備はしておらず、先に子犬が来てしまったので、バタバタした生活が始まりました。

段ボールの箱に、古い毛布を敷いて寝床にして、とりあえず、お水を用意して‥‥‥。仕事もしていて、見学に行ったのが、夜だったので、その他の準備は翌日と言う事で、一日が終わった気がします。

最初に来た子は、30年も前の話で、記憶が断片的では有りますが、印象に残っている事を、綴って行きます。

気になっているしっぽの禿(笑)を見てもらいに、近所の犬猫病院に行きました。先生が、一日何回か塗る様にと、目薬が入った小瓶の様な物をくれて、それを、毎日、塗ります。ほんとにこんな物で、禿げたしっぽに毛が生えるのか?と思いましたが、2~3週間たった頃、薄っすらと毛が生えてきて、これも結構感動した事を覚えています。

シベリアンハスキーのしっぽって、成犬になるとふさふさなんです。

体の中で、一番毛の長い部分で、沢山触っていたいのですが、犬は、しっぽを触られるのを嫌がりますから、良く怒られていました(汗)。

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シベリアンハスキー

順調にスタートしたかに思えた犬との生活、私は海外映画などで見る室内で飼う事に憧れていました。

最初は、トイレトレーニングが出来てなくても、体が小さいですから、粗相をしてしまっても、まぁ、拭いたら何とかなりました。格別、躾をした訳でも無かったのですが、散歩には行きましたので、その時にしてくれて‥‥‥。

だけど、成長は早いです。あっという間に、大きくなって‥‥‥。

今になれば、ある程度犬を飼う事を経験したので当たり前の思える事ですが、育ち盛りの子犬は、自分の歯も大きくなります。その時にむずかゆい様で、色々良く噛みます。家具、柱、自分の口サイズに有って、嚙み心地が気に入った物は、なんでも噛んで、どんどん削れていきます。

廊下で、粗相をしてしまえば、もう、その辺りがおしっこまみれに‥‥‥(涙)。

そして、成長したシベリアンハスキーは、ホントに写真で見た通りの美しい姿です。グレーと白のツートンカラー、切りっとしたブルーの瞳、普段は、しっぽが下に向いているのですが、散歩等しっかり歩行する時は、ピンと上向きになって、とても凛々しいです。とても、遊び好きなので、散歩を楽しみにしていました。

ハスキーのもう一つの特徴に換毛(毛の生え変わり)が有ります。

その名の通り、寒さには強い子で、冬毛は、短毛と長毛の2段になっていて、凄く高級な毛布も様ですが、夏毛は、長毛だけになり、大分お安い毛布の様になります。

春から夏にかけての換毛期に、もう、体中の毛が全部抜けるのではと思う位、毛が抜けます。大きなごみ袋が一杯になります。

いくら、掃除をしても、家の中が、毛だらけになり、丁度その時期に、子供にアレルギー反応が出てしまい、室内飼育の継続が難しくなり、外にゲージを作って、庭で飼う事にしました。

出来るだけ、沢山移動出来る様にと、リードをワイヤーに繋いでいたのですが、

穴を掘るのが好きな子で、小さな庭が、もぐらたたきの穴だらけの様になり、雨が降るとそこに水が溜まり、更にそれで遊んで泥だらけになり‥‥‥。

体は元気な子で、一度、避妊手術で入院しましたが、それ以降は、大きな病気も無く、病院に行くのはフィラリアの薬を貰う時ぐらいで助かりました。

シベリアンハスキー

外で飼い始めて、丁度、10年程で亡くなりました。

夏の暑い日で、妻がポツリと“暑かったのかな”と言った事を覚えています。

やはり、私には、用意が足りなかったのです。自分の犬を飼いたいと言う憧れの気持ちだけを先行させず、子犬を迎えると言う事、シベリアンハスキーと言う犬種に対する知識、家族の状態、その辺りをしっかりと吟味して、彼女を迎える事が出来ていれば、もう少し長生きさせてやれたのかなと思います。

遺体を持って、家族で火葬場に行き、焼き上がるのを待っていました。

暫くすると、係の人が、これが…でと、部位の説明をしてくれて、最後に、

遺骨の状態を見ると、白くて綺麗ですね。内臓に疾患が有って、苦しんだ最後だと、骨にも黒く濁った部分が現れます。穏やかや最後だったと思います。と言って頂いた事が、唯一救いでした。

次号に続く。

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