お袋との生活 その6。

この辺りから、苦労話になって行きます。実母で有り、実子で有り、育てて貰ったのだから、面倒を見るのは、当たり前です。それでも、毎日の生活の中で色々有りました。そんな気持ちを書いています。ご不快に思う方が有りましたら、大変申し訳有りません。何かの参考になるとお考えの方が有りましたら幸いです。

皆さん、こんにちわー。

お袋との生活も、3か月目位から、大きく変化が見られる様になりました。

食事は、居間でしていましたが、自分の部屋で食べたいと言う様になり、介護用のベッドを使う事にしました。その頃には、要介護2の認定になり、少ない負担で、借りられました。

私の家は、貧乏で学校のクラスで黒電話が付いたのも、カラーテレビで放送が見られたのも一番最後で有ったと思います。今、そんな物は無いのかもわかりませんが、昔は、クラス名簿と言う物が有りました。住所・親名・電話番号などが記載されていた様に記憶していますが、丁度、電話が普及し始めた時代です。裕福な家から電話番号が載っていました。学年が上がって、毎年、クラス名簿が更新されるのですが、段々電話番号が埋まって行きます。40人程度のクラスでうち以外全員、電話が有るなんて言う学年も有りました。車も有りませんでしたから、家族で出かける事も無かったのです。

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そんな生活を送ってきたお袋ですから、私が結婚して、妻が渡した一寸したプレゼントなども大変喜んでいましたし、作った食事も、美味しいね!と言って食べてくれました。ですから、最初は普通に美味しいねで食べてくれていたのです。それが、様子が変わってきます。気に入らない物は、口にしなくなります。食べたくない!と割と感情的な言葉が出る様になりました。妻が、何が食べたい?と聞くと、メロンが食べたいと言うそうです。正直、私はお袋にメロンを食べさせてもらった記憶が有りません。大した贅沢では有りませんし、色々寂しいもしているのだから、メロンを買ってくれば良いのです。只、あの貧乏でもコツコツやってきたお袋が、何故、メロンを食べたいと言うのかが分かりませんでした。

又、我が家では一緒に、犬を飼っています。お袋自身も、一人暮らしの際には、猫を飼っており、ご近所の方が、犬を連れて、様子を見に来てくれていた事も有ると言っていましたので、決して動物嫌いとかでは無かったのですが、犬が近づいてくると、拳を振り上げて、真顔で怒る様にもなったりして、感情の出方にも大分違いが見られました。

余談では有るのですが、介護認定は、数字が大きい程、利用出来るポイントが、上がって行きます。ですから、なるべく高い数字に認定してもらった方が良い気がしますが、要介護3と要介護4を比較すると、同じ事をしても、支払うポイント額が要介護4の方が高くなるのです。介護度が上がると言う事は、より重度な介護が必要で有り、その単価も高くなる訳です。あくまで、私の感覚でしたが、要介護3が一番効率良く利用出来る気がしました。ですが、自己申告で決まる訳では無く、公的立場の人の認証と医師の検証によって決まります。我が家の場合ですと、要介護3を目指して区分変更に申し込んだのですが、要介護4に認定されました(汗)。

食事の方は、妻がいろいろ工夫しながらやってくれていましたので、量は少なくなりましたが、食べてくれていました。

食事をすれば、トイレに行かなくてはなりません。その失敗が、増えて来ました。朝、起きてみると、布団が濡れている、おしっこが間に合わず便器が汚れてしまう。寝室から、トイレまでは、5メートル位の距離でしたで、介護用の手摺も付けていましたが、それでも間に合わず、途中で漏らしてしまう事も増えて来ました。

そして、此処が一番難しい所でしたが、失敗をして、例えば、間に合わない事が多くなったのでトレーニングパンツを使おうとすると、それに拒否反応が出たり、朝、布団が濡れているので、変えようとすると、大丈夫だからと、そのまま寝ていたりと、手間が掛かる事が増えて来ます。周りの話を聞いていますと、進んで、おむつを付けている方も、居ると聞いたりしましたが、我が家は、それが上手く進まず、中々大変でした。

失敗は、大丈夫なので、本人も負担が少なくやり易い方向になると良いのですが、恥ずかしい気持ちが先行する為か汚れた下着を隠してしまったりして…。

次号に続きます。

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